食品や飲料など温度管理が必要な商品もありますが、これをどのようにしているかは、理屈の上ではさほど難しいことではありません。例えば冷蔵品で5℃を基本とするような商品の場合、保管スペースの温度を測っておいて、5℃よりも高い温度であれば冷蔵装置を作動させ、逆に5℃を下回っている場合はその装置を止めるようにすればよいだけのことです。もちろん実際には厳密に5℃を保とうとすると、極めて頻繁に冷蔵装置のスイッチを入れたり切ったりする必要が生じてしまい、機器に余計な負荷をかけることになってしまいます。一般的な食品や飲料はそこまで厳密な温度管理を必要とするわけではありません。
例えば最高で8℃、最低で2℃の範囲内であれば問題ない温度管理ができるとしますと、温度が7℃になれば冷蔵装置のスイッチを入れ、冷えてきて3℃になれば止めるようにしておけば、1℃分だけではありますが余裕をもった管理をすることができますし、厳密に5℃を保とうとするよりは機器に与える負担が大きく減少することになります。問題はどうやって温度を知り、どのように機器のスイッチを入れたり切ったりするかです。人間がそれを行っても構わないわけですが、ちょっと考えるだけでも大変な労力を必要とし、なかなか割に合わない仕事となることは容易に予想がつきます。実は今ではこのようなことを自動化するためのセンサーがあり、それを利用することで全てを自動化できるようになっているのです。